ローソン/減塩・低糖質・添加物削減で商品開発「おいしく健康」訴求

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ローソンは2月20日、2019年春夏は「おいしく健康」をテーマに、「減塩」「低糖質」「添加物削減」の3機軸で商品開発を進める方針を発表した。

同日、幕張メッセで開催した「2019年春夏ローソン商品説明会」で、上級執行役員の涌井和広中食商品本部長は、「人生100年時代に突入する中で中食需要が高まっている。これまでも健康に配慮した商品開発はしているが、これからは食生活を丸ごと引き受け、健康な生活を送ってもらえる存在となる覚悟が必要だ」と述べた。

商品開発力を強化するために3月1日付で組織変更を実施し、商品本部をカテゴリー別に分割し、中食商品本部とドライ商品本部を設ける。

中食商品本部は、配下に「デイリー部」「デリカ・FF部」「ナチュラルローソン部」「農業推進部」を設置。

ドライ商品本部は、配下に「加食・菓子部」「飲料・酒部」「日用品・サービス部」「ロジスティクス部」を設置する。

何らかの健康に関する商品の2018年度の売上高は約3500億円で食品全体の約35%となる見込みで、2019年度はこれを約3800億円に拡大する計画だ

社会人の約20%は朝食を食べていないといった朝食欠食や糖・塩分の摂りすぎによる生活習慣病、添加物への不安といった生活課題を解決するため、「減塩」「低糖質」「添加物削減」の3つの機軸を打ち立てた。

「おいしく健康」を実現する

それぞれの課題に対して、「減らす」から「よりおいしいもの」への置き換えをすることで、「おいしく健康」を実現する。

「減塩」では、定番商品からおいしい減塩技術を導入する。食塩量の主要因となる醤油の仕様を見直し、出汁をうまく使い、旨みをカバーする。

すでに定番メニューを中心に従来比で5~30%の減塩を実施しており、2019年度は平均で10%の減塩を目指す。

すべてのプライベートブランドで減塩の取り組みを進め、2021年度までに平均20%の塩分を削減する。

おいしさを損なわずに、減塩を実施するのは難しいが、普通の食生活をしながら減塩できる商品開発を目指す。

「低糖質」では、主食である米を、野菜や肉に置き換えることで、糖質1食あたり40g未満を実現する。

これまでは、味気ない「低糖質」であったが、米よりも単価が高い野菜や肉を豊富に使用することで、「ごちそう」としての低糖質メニューを展開する。

健康に配慮した商品を食べるのではなく、コンビニの商品を普通に食べていたら、より健康になったという商品開発を目指す

添加物削減では、成城石井と共同開発した「冷凍食品」を投入するほか、ベーカリーでは香料・着色料不使用を進める。

店内厨房の「まちかど厨房」の商品でも添加物削減を進め、中村屋と共同で、カレーライスで化学調味不使用の商品を開発した。

涌井本部長は、「健康に配慮した商品を食べるのではなく、コンビニの商品を普通に食べていたら、より健康になったという商品開発を目指す」と語った。

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